2020年12月号特集② 世界を変えた革命

 革命とは、それまでの価値観や常識などが短期間で根本から覆るような大きな変化のことを言います。そして、17世紀~19世紀は、西洋社会が大きく変化した時代でした。次々と革命が起こり、国民が中心となって政治を行う、新しい国の在り方が生まれたのです。
 今回は、それらの中でも特に重要な、イギリス、アメリカ、フランスで起こった革命について解説します。それぞれの違いを整理しながら、革命によって世界がどのように変わったのか見てみましょう!

【イギリス】ピューリタン革命と名誉革命の違いとは

共和政と立憲君主政

 17世紀のイギリスは、国王が政治を行う王政でしたが、貴族や庶民の代表からなる議会も権力を持っていました。しかし、国王が議会を軽視したため、両者の関係が悪くなり、ついには戦乱にまで発展します。議会のリーダーとなったクロムウェルは戦いに勝利して、国王を処刑、王がおらず国民が政治を行う共和政が始まります。議会にはキリスト教のプロテスタントという宗派を信じるピューリタンが多かったので、これをピューリタン革命と呼びます。
 ところが、今度はクロムウェルが権力を独占したため、共和政への反発が高まり、クロムウェルの死後、王政が復活します。しかし、この国王もまた議会を軽視しました。そこで議会は、国王を追放し、あらかじめ議会を尊重することを条件として、外国から新しい国王を呼び寄せたのです。この革命は戦乱なく成功したので、名誉革命と呼ばれます。この時、議会が国王より優位であることが「権利の章典」によって定められました。以降、イギリスは王がいても政治は国民が行う立憲君主政となりました。

【アメリカ】アメリカ独立戦争は革命でもあった

民主主義国家の誕生

 18世紀、北アメリカ大陸ではイギリスからの移住者が13の植民地を作り、それぞれ自治を行っていました。しかし、イギリスはフランスとの植民地をめぐっての激しい戦いで多額の費用を使い、勝利したものの財政難に苦しみます。そこで、植民地に新しい税金を課すことにしました。砂糖やコーヒーといった嗜好品、出版物などに次々と重い税金がかけられていきますが、これらは植民地側の代表のいないイギリス本国の会議で勝手に決められたものでした。そのため、植民地側は猛反発、一致団結して独立戦争を起こし、建国の理念を訴える「アメリカ独立宣言」を発表したのです。
 こうしてアメリカ独立戦争が始まりましたが、イギリスの正規軍相手に寄せ集めの独立軍が簡単に勝てるはずもなく、初期は苦戦を強いられます。しかし、フランスが植民地側に味方したことで、状況は一変。スペインやロシアなどの支援も得て、ついに勝利をおさめます。その結果、国民主権が明記された憲法を持つ、初の民主主義国家、アメリカ合衆国が誕生しました。

【フランス】ヨーロッパ全土に広がったフランス革命

王政から共和政へ

 18世紀のフランスは、第1身分(聖職者)・第2身分(貴族)・第3身分(平民)の3つの身分で構成されていました。このうち、第1・第2身分は税金が免除されており、第3身分は重い税金に苦しんでいました。そんな状況の中、宮廷の浪費やアメリカ独立戦争の支援などで財政が悪化しますが、第3身分への税金は既にこれ以上かけられないほど重かったため、国王は第1・第2身分にも税金をかけようとしました。当然、第1・第2身分は反発、第3身分との対立が激しくなり、第3身分は独自に国民議会を結成。国王や貴族中心の政治に不満を持つ民衆が集まって、王政を批判した人々が収容されていたバスティーユ牢獄を襲撃し、フランス革命が起こります。
 国民議会は、人間の自由と平等、国民主権などを主張する「フランス人権宣言」を発表し、王政の廃止を訴えました。この動きに対し、王政である周囲の国は危機感を覚え、革命を止めようと軍を派遣します。革命軍は苦境に立たされますが、フランス全土から義勇軍が駆けつけて勢いを取り戻し、宮殿を襲撃。国王と王妃を処刑し、王政を廃止して共和政を始めました。この革命は周辺諸国にも大きな影響を与え、同様の革命が次々と起こり、ヨーロッパが民主主義社会へ変わっていく転換点となりました。

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