2022年8月号特集① 目的別おすすめ健康レシピ

風邪をひきやすい、体がだるい、集中力が続かない――これらの原因に、食生活が関係していることがあります。私たちの体をつくり、健康を支えているのは毎日口にする食べ物ですから、食生活が乱れ、栄養バランスが崩れると、その影響は体の不調となって表れます。
 そこで今回は、「身体に優しい料理教室」を開いている奥田佐智子先生に、目的別の健康レシピを教えていただきました。どれも簡単に作れるレシピばかりです。夏休みに親子で挑戦し、食生活の大切さについても考えてみてくださいね。

奥田 佐智子先生
アスリートフードマイスター&野菜ソムリエ。長男の病気をきっかけに“食事で身体を整える”ための勉強を開始。兵庫県川西市食育推進委員として食育活動に参加。クッキングスクール講師を経て、2013年より「身体に優しい料理教室 sacchin-kitchen Colza(コルサ)」をスタート。2016年からはアスリート向け料理教室も。作る楽しみ、食べる楽しみを伝えるため、メニューの開発・提案など幅広く活動中。

夏バテ対策に タコス風どんぶり

夏バテ対策にはクエン酸
クエン酸は、摂取した食べ物を体内でエネルギーに変換するのを助ける機能性成分です。
体内にたまった老廃物を排出する働きもあり、疲労回復やスタミナ増進に役立つ栄養素です。

クエン酸を多く含む食品
● 梅干し
● 酢
● 柑橘類(レモン、みかん、甘夏など)
● トマト 
など

材料(2人分) 
あいびきミンチ肉 ······· 300g
プチトマト ······· 10個
玉ねぎ(小) ·······  1個
レタス、ベビーリーフなど  ······· 各適量
ごはん ·······適量
ケチャップ ······· 大さじ4
ウスターソース ······· 大さじ1
オリーブ油 ······· 適量

【すし酢】(作りやすい分量)
酢 ······· 大さじ5
砂糖 ······· 大さじ4
塩 ······· 小さじ1
※ボウルに調味料を入れ、砂糖が溶けるまでよく混ぜ合わせます。

作り方 
① フライパンにオリーブ油を熱してミンチ肉を炒め、火が通れば、ケチャップ、ウスターソースを加えて味をつけます。
② プチトマトは4等分に切り、玉ねぎはみじん切りにして水に5分ほどさらしてから水気を切ります。
③ ②をボウルに入れ、すし酢(大さじ2)を加えて味をなじませます。
④ 器にごはんを盛り、ちぎったレタスとベビーリーフなどをのせて①をかけ、②を彩り良く盛りつけます。

集中力アップに 豚肉とねぎのチャンプルー

集中力アップにはビタミンB1
主食の糖質をエネルギーに変換するために欠かせないビタミンです。
糖質は筋肉や脳を働かせるエネルギー源。ビタミンB1と一緒にとると脳の働きが良くなり、集中力アップにつながります。

ビタミンB1を多く含む食品
● 玄米  ● 胚芽米
● 雑穀  ● ライ麦
● 豚肉  ● うなぎ
● 鮭   ● 大豆製品 
など

材料(2人分) 
豚ロース薄切り肉 ······· 200g
厚揚げ ·······  60g
青ねぎ ······· 2本
卵 ······· 2個
塩麹 ······· 小さじ1(または塩少々)
砂糖 ······· 大さじ1
塩・こしょう・オリーブ油 ······· 各適量

作り方 
① 豚肉は1㎝幅、厚揚げは5㎜幅、青ねぎは3㎝幅に切ります。
② フライパンにオリーブ油を熱し、豚肉と厚揚げを炒めます。
③ 豚肉に火が通れば、青ねぎを加えてさっと炒め、塩・こしょうで味をつけ、皿にとり出します。
④ 卵は溶いて、塩麹と砂糖で味をつけます。
⑤ フライパンにオリーブ油を熱して④を流し入れ、半熟状になれば③を戻し入れて、全体を混ぜます。

免疫力アップに 鶏むね肉と人参のチーズ焼き

免疫力アップにはたんぱく質
たんぱく質は、筋肉や臓器、皮膚など体をつくる構成成分であるとともに、免疫力アップや筋力維持に重要な栄養素です。腸内では免疫細胞の材料に。細菌やウイルスなどと戦って、感染症や病気にかかりにくくします。


たんぱく質を多く含む食品 
● 肉
● 魚
● 大豆製品
● 卵
● 乳製品
など

 材料(2人分) 
鶏むね肉 ······· 200g
人参 ······· 40g
とろけるチーズ ······· 40g
オリーブ油・塩・こしょう ······· 各適量

作り方 
① 鶏むね肉は、筋に沿って一口サイズに削ぎ切りにし、軽く塩・こしょうします。
② 人参は5㎜幅の短冊切りに。
③ フライパンにオリーブ油を熱し、①、②を中弱火で焼きます。
④ 焼き色がつけば、面を返して蓋をし、弱火で1~2分ほど蒸し焼きにします。
⑤ 最後にとろけるチーズをのせ、チーズがとろりとしてきたら出来上がりです。
※ポイントは火加減。強火にしないで中弱火で焼くと、肉が柔らかく仕上がります。

記憶力アップに アジの南蛮漬け

記憶力アップにはDHA・EPA
青魚の油脂に含まれるDHAは脳の神経細胞を活性化し、記憶力や学習能力のアップに役立ちます。
EPAには、血液をサラサラにし、炎症を抑えるなどの働きがあります。
DHAやEPAなど良質の油脂をとると体質改善につながります。


DHA・EPAを多く含む食品 
● サバ   ● アジ
● サンマ  ● イワシ
● ブリ 
など

材料(2人分) 
アジ(3枚おろし) ······· 4枚
人参 ······· 20g
ピーマン(あればカラーピーマン) ·······2個
A だし汁 ······· 100ml
  酢 ·······  大さじ1
  砂糖 ······· 大さじ1
  うす口醤油 ······· 大さじ1/2
米粉(または小麦粉)・塩・こしょう・オリーブ油 ······· 各適量

作り方 
① アジは水分をしっかり拭きとり、2㎝幅に切って塩・こしょうをふり、米粉をまぶします。
② 人参、ピーマンは細切りにします。
③ Aの調味料を合わせておきます。
④ フライパンに少し多めのオリーブ油を熱し、中弱火で①を揚げ焼きにします(片面2分ずつを目安に)。
⑤ ③に④を漬け込み、②をのせて、しばらく置いてから全体を混ぜます。
※1時間ほど漬け込むと味がなじみます。
※野菜は他に玉ねぎの薄切りなどを加えてもOK。

骨の強化に 小松菜と煮干しの海苔炒め

骨の強化にはカルシウム
カルシウムは骨や歯の成分。健やかな成長のためになくてはならないものです。筋肉の収縮や神経伝達などにも関わっているので、体や脳がスムーズに機能するためにも欠かせないミネラルです。


カルシウムを多く含む食品 
● 大豆製品 ● 煮干し
● ちりめんじゃこ
● 小松菜  ● 水菜
● ひじき  ● 海苔
● ごま
● ナッツ類 
など

材料(2人分) 
小松菜 ······· 80g
煮干し(食べる煮干しなど小さめのもの) ······· 10g
海苔(全形:21㎝×19㎝) ······· 1/2枚
塩・黒すりごま・オリーブ油 ······· 各適量

 作り方 
① 小松菜は3㎝幅に切り、海苔は手で小さめにちぎっておきます。
② フライパンにオリーブ油を熱して煮干しを炒め、小松菜を加えてさっと炒めます。
③ 小松菜の葉がしんなりすれば塩少々で味つけし、海苔を加えて混ぜ、火を止めます。
④ 器に盛り、黒すりごまをふりかけます。
※小松菜をほうれん草や豆苗などに、煮干しをちりめんじゃこに変えてもOK。

ストレス緩和に ピーマンのおかか炒め

ストレス緩和にはビタミンC
ストレスがかかると体内のビタミンCを消耗します。長時間の運動や勉強の後などには、ビタミンCをしっかり補給しましょう。ストレスの緩和だけでなく、免疫力アップやたんぱく質の吸収を助ける働きもあります。


ビタミンCを多く含む食品 
● ピーマン ● ゴーヤ
● ブロッコリー
● 柑橘類  ● キウイ
● 柿    ● いちご
● じゃがいも
● さつまいも
● かぼちゃ
など

 

 材料(2人分) 
ピーマン ······· 2~3個
かつお節 ······· ひとつかみ
塩 ······· ひとつまみ
オリーブ油 ······· 適量

 作り方 
① ピーマンは種をとり、縦に細く切ります。
② フライパンにオリーブ油を熱して①を入れ、さっと炒めます(30秒くらい)。
③ 塩をやや多めにふって火を止め、かつお節をたっぷり加えて混ぜ合わせます。
※ビタミンCは熱に弱いので、炒めすぎないのがポイント。
※赤ピーマン(パプリカでも)はピーマンの中でも特にビタミンCが豊富。積極的にとりましょう!

関塾

タイムス編集部

SEARCH

CATEGORY

KEYWORD

  1. 2022年8月号
  2. 2021年4月号
  3. タイムス編集部だより
  4. 2020年6月号
  5. 2021年9月号
  6. 2022年5月号
  7. 2023年10月号
  8. 2020年9月号
  9. 2022年9月号
  10. 2021年5月号
  11. 2020年12月号
  12. 2020年5月号
  13. 2024年8月
  14. 2021年10月号
  15. 2021年2月号
  16. 2022年4月号
  17. 2020年11月号
  18. 2020年8月号
  19. 2021年6月号
  20. 2023年9月号
  21. 2023年6月
  22. 2021年1月号
  23. 2020年10月号
  24. 2023年3月
  25. 2020年4月号
  26. 2021年8月号
  27. 2021年11月号
  28. 2022年1月号
  29. 2022年6月号
  30. 2021年3月号
  31. 2022年12月
  32. 2021年7月号
  33. 2020年7月号
  34. 2022年2月号
  35. 2023年5月
  36. 2021年12月号
  37. 2022年7月号
  38. 2022年3月号
  39. 2023年11月号
  40. 2022年11月号
  41. 2023年2月
  42. 2022年10月号
  43. 2023年4月
  44. 2023年1月
  45. 2023年7月
  46. 2024年3月
  47. 2024年5月
  48. 2024年2月号
  49. 2024年1月号
  50. 2023年8月号
  51. 2024年6月
  52. 2024年4月
  53. 2024年7月
  54. 2023年12月号
  55. 2024年9月
  56. 2024年10月
  57. 2024年11月