• 特集①

2022年11月号特集① 関塾とわたし

 『関塾タイムス』では、アンケート企画や取材などを通して関塾の先生方の一面を紹介しています。教室訪問企画の第5弾である今回は、塾生として通っていた講師の先生が多い教室にお邪魔しました。

 卒塾生の先生方に、関塾での思い出、塾講師をしてみて感じたやりがいや難しさ、現塾生の皆さんへのメッセージなどを伺いました。楽しくわかりやすく勉強を教えてくれる先生が、同じように関塾で頑張っていた先輩だったと聞くと、とても身近に感じられますね!

Dr.関塾東十条駅前校にやって来ました!

 今回は、東京都にあるDr.関塾東十条駅前校にお邪魔して、塾頭の都築先生と教室長の恩田先生にお話を伺いました。現在、講師10名のうち6名が卒塾生とのことです。卒塾生の先生方4名も交え、恩田教室長を中心に、関塾での思い出や塾講師の仕事について、たくさんお話しいただきました!

それぞれの関塾での思い出

――塾生として通っていた頃の思い出を聞かせてください。
T先生「定期テスト前などは、毎日塾に来て、授業が終わった21時頃から22時過ぎまで自習をしていました。教室にいる時間がすごく長かったなと思います。恩田先生には、勉強はもちろん、部活動や恋愛のことなど、いろいろな話をして、相談に乗ってもらっていました。」
恩田教室長「定期テストの他に、英検準2級の勉強なども頑張っていた姿が印象に残っています。また、私は塾生の学校行事を見に行くのが好きで、T先生は体育祭のリレーで大活躍していましたね。」
M先生「先生方の授業がとても楽しかったです。私は入塾したのが同学年で一番遅くて、中学3年の夏だったのですが、高校生になってからも定期テスト対策の授業をとっていました。恩田先生に物理を教えてもらったことをよく覚えています。」
恩田教室長「高校生の物理を教える機会があまりなく、教えるというより私自身も一緒に勉強をしている感じでした。だから正直に言うと、M先生に物理を教えてと言われるのが少し怖かったですね……(笑)。」
K先生「私はすごく人見知りで、人と話すのが苦手なので、関塾でも最初は仲の良い友達としか話していませんでした。恩田先生が塾生全員に同じように話しかけてくれたおかげで、どんどん通いやすくなりました。」
恩田教室長「K先生は私が初めて体験授業を担当した生徒です。それから、K先生がVもぎでS判定を出すのが先か、私が体重を15㎏落とすのが先かという勝負もしましたね(笑)。結果は引き分け。私は13㎏まで減量し、K先生はA判定を出して、どちらもあと少しでした。」
S先生「塾に来ることに抵抗がなかったなと思います。それまでの塾は楽しくもなく、モチベーションも上がらなかったのですが、関塾は話しやすい先生がたくさんいて、とても通いやすかったです。」
恩田教室長「S先生は、ずっと国語が苦手でしたね。それで、中学3年の12月、最後に受けたVもぎの前日に相談に来てくれて、解き方をアドバイスしたら、点数がすごく上がって驚いたことを覚えています。」
S先生「文章を読むのが遅くて毎回時間が足りなかったんですが、設問を先に読めばいいと教えてもらって、初めて解き切ることができました。」
都築塾頭「魔法の一言だったんですね! 皆さんのお話を伺っていると、楽しい教室をつくるには、勉強はもちろん、日々のふとした言葉や何でもないようなやりとりが大事なんだとわかりますね。」

▲時には楽しそうに、時には真剣に、様々なことを話してくださいました。

塾講師は魅力がいっぱい!

――皆さんは卒塾後もよく教室に訪れていて、大学合格の報告をした時に、恩田先生から講師に誘われたそうですね。塾講師をやってみようと思ったのはなぜですか?
T先生「私は教職課程もとっていますし、もともと教えることに興味があったからです。」
M先生「その頃、怪我をしていて、どんなアルバイトができるか迷っていたんです。関塾なら、妹も通っていて知り合いが多いし、力作業などないのでいいかもと思いました。」
K先生「人見知りだし、最初は冗談かな、と思いました。でも塾講師をしていて自分の頭が衰えることはないし、いろいろと勉強になるだろうから、頑張ってやってみようと決めました。」
S先生「受験直後で他のアルバイトもしていない時期でしたし、全然わからないことを新しく始めるのは少し怖さもありました。雰囲気が良くて知っている人もたくさんいる、慣れた環境なら働きやすいだろうと考えました。」

――実際に働いてみて、楽しさや難しさを感じた点を教えてください。
S先生「生徒を教えて、できなかったことができるようになった時、テストでいい点がとれたと聞くと、楽しさ、やりがいを感じます。難しいのは、忘れてしまっている内容もあるので、予習などにきっちり取り組んでから授業に臨まないといけないことです。勉強を教えること自体の難しさが少しあります。」
K先生「良いところは同じで、生徒にわかってもらえた時、わかりやすいって言ってもらえるとすごく嬉しいです。逆に、いろいろな説明の仕方をしてもなかなか理解してもらえない時もあって……。特に国語は教えるのが難しくて、もっと考えないといけないなと思います。」
M先生「生徒が気軽に話しかけてくれて、勉強だけではなく、学校や部活動のこと、恋愛の話などもしてくれて、すっごく楽しいです。ただ、宿題を忘れてきたり、授業中に寝てしまったりする子もいます。どうしたらもっとやる気を出して集中してもらえるのか、なかなかわからなくて、難しいなあと思います。」
T先生「地元なので、生徒と小中学校の先生などの話題になると、懐かしいし、楽しく話せるので、働きやすいです。難しいところは、生徒によって学力に差があって、同じ内容でも進度に違いが出てしまうことです。テスト範囲がなかなか終わらないと焦ってしまって、理解しきれていなくても進むべきか、理解できるまで徹底的に教えるべきか悩みます。」
恩田教室長「先生方は、難しいと感じたり、悩んだりした時、すぐに相談して、改善しようと前向きに努力してくれ、とても助かっています。教え方は続けるうちに身についていくものなので、どの先生にも、まずは生徒がコミュニケーションをとりやすいよう、楽しく接することを大事にしてほしいと伝えています。」

――塾講師をしていて良かったと思うことは何ですか?
S先生「やっぱりコミュニケーション能力が身につくことです。社会人としても、とても役に立つ力です。」
K先生「私もそうです。最初は勉強を教える以外のことは、一言も話せませんでした。慣れてくると、少しずつ話せるようになって、今では生徒からも積極的に話しかけてくれるようになったので、すごく授業がしやすくなりました。」
M先生「ちょっと変なことかもしれないんですけど、私は入塾が遅く、それまでずっと成績が悪くて、周囲にもそういうイメージを持たれていたと思うんです。でも塾講師をしていると言うと、それだけで印象が良くなるんですよ。頭がいい、しっかりしている、みたいなイメージになって、そこもいいところかなって感じます。」
T先生「どれだけ成績が良くても、コミュニケーションがとれないと社会ではうまくやっていけないと思います。塾講師は、生徒に教えることを通して、自分も人との関わり方を学べる、Win-Winの関係で、すごく良い環境です。」
恩田教室長「私は昔から子どもが好きで、子どもたちの人生に関わっていきたいとずっと思っていました。学校の先生だと、小学校は6年間、中高は3年間しかありませんが、塾だったら小1から高3まで最大12年間も関わっていける可能性があります。さらに、こうして講師として戻って来てくれたら、もっと長く関われることになります。こんなに楽しく、やりがいのある仕事は他にないと思っています。」

頑張っている皆さんへ

――最後に、全国の関塾生の皆さんへメッセージをお願いします。
S先生「勉強は、結局いつかはやらないといけないものなので、じゃあもう今からやっちゃおうよ、というのは伝えたいです。後回しにせずに、早め早めにやっていきましょう!」
K先生「勉強するのはつらいし、意味があるのか疑問に思うかもしれません。ですが、受験のためだけではなく、社会に出てからもこれだけ頑張ってきたという自信になるので、頑張ってほしいです。」
M先生「部活動ではどんなに練習しても勝てない時もありますが、勉強はやった分だけ身について、達成感が味わえます。つまらなくて面倒な部分も多いですが、やればやっただけ自分のためになるので、一緒に楽しく勉強してもらえたら嬉しいです。」
T先生「みんな初めてやることは怖くて、挑戦したくないと思います。勉強も新しい単元に入ると急に嫌になると思いますが、慣れてくるとどんどん楽しくなってきます。挑戦は一人でするから怖いのであって、関塾なら先生が一緒に挑戦してくれます! だから困った時は何でも聞いて、助けを求めてくださいね。」
恩田教室長「勉強を好きな人はまずいなくて、でも皆がやらないといけません。やらなくてはいけないことをどう乗り切るかで、人生の楽しみ方が変わってきます。誰とどんな風に勉強するかで違ってくるので、これまで通り、楽しく通ってもらえる教室をつくっていきたいです。そして、関塾で勉強するのが少しでも楽しいと感じたら、将来、先生として戻ってきてくれたら嬉しいですね。身近な先輩、卒塾生の先生が生徒たちの理想の姿になってくれて、その生徒たちも憧れてまた先生になって、というサイクルができたらとてもすばらしいことだと思います。」
都築塾頭「人生においては、選択肢、自分が選べる幅を広げることが大事です。受験勉強もそうで、頑張れば頑張っただけ、選べる学校が増えます。また、塾講師の仕事は、コミュニケーション能力はもちろん、生徒が直面している課題をあぶり出して解決する能力が身につきます。自ら課題を探して解決する力は、社会に出てからも必ず求められるものなので、活躍の場がきっと増えるはずです。先生方は、生徒の選択肢を広げると同時に、自らの可能性もどんどん広げてください!」

▲都築塾頭は、恩田教室長の教育への熱意や生徒への愛情を感じて、前塾頭から運営を引き継ぐことを決められたそうです。

▲個別ブースには勉強のコツや名言、壁には講師の先生方からのメッセージなどが貼ってありました。

恩田教室長による卒塾生の先生紹介

A先生
担当教科:英語・数学・国語
通塾期間:中学3年7月~高校3年7月
いつも自習に来ていた頑張り屋。授業内容に事前に目を通し、生徒ごとにどう教えるか考えながら授業を進めてくれます。

K先生
担当教科:英語・理科・社会
通塾期間:中学1年10月~中学3年3月
生徒時代は真面目に少しずつ成長。実体験も取り入れながら、生徒との距離を大切に指導してくれます。

S先生
担当教科:理系科目全般
通塾期間:中学1年2月~高校3年6月
大事な時期は遊びよりも勉強を優先。字は汚いですが(笑)、生徒が理解できるまで詳しく説明してくれます。

T先生
担当教科:英語・数学
通塾期間:中学2年3月~中学3年12月
昔は先生から好かれる生徒。今は生徒とコミュニケーションを多くとり、生徒から好かれる先生です。

M先生
担当教科:数学
通塾期間:中学3年9月~高校3年2月
高校進学後も通塾を続け、わかるまで取り組む性格。勉強以外の相談も生徒の立場になって考えてくれる優しい先生です。

Y先生
担当教科:数学・国語
通塾期間:中学1年6月~高校1年4月
中学3年の時は、ほぼ毎日塾に来ていたほどの努力家。生徒に寄り添った指導をしてくれるしっかり者の先生です。